ついに、さる2015年12月18日に、世界が愛して止まない映画、「スター・ウォーズ」の新たなる3部作の第1弾が一斉公開されました。
多くのファンが熱狂する中、いつもはビジネスや社会における気になるコトバを調査しているコトバ調査隊も、少し話題の「スター・ウォーズ」をかじって、もとい調査してみました。

「スター・ウォーズ」は1977年にアメリカで公開された映画です。当時は「エピソード4/新たなる希望」といった副題はありませんでしたが、のちに映画が大ヒット、シリーズ化されることが決まってから、この副題になったようです。当時マニアックな映画としか認識されていなかったSF映画をエンターテインメントの領域まで昇華させた映画として評価されています。
ここから、1980年、1983年とルークが主人公のオリジナル3部作が、その16年後に前3部作の序章として、アナキンを主人公とした新3部作が公開されました。
そして今回、新たなる3部作の1作目として『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開されたわけです。

作品の内容をとてもカンタンに、ザクッと説明します。
シリーズを通じて描かれるのは “家族の愛と喪失の物語”。これは新たな3部作でも中心のテーマになっています。『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』では、砂漠の惑星で家族を待ち続ける孤独なヒロイン、レイの運命が“ある出会い”によって一変していきます。オリジナル3部作では、ジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーとダークサイドに堕ちたダース・ベイダーの親子の物語が描かれ、新3部作ではアナキン・スカイウォーカーがアミダラへの愛に悩み葛藤しダース・ベイダーになるまでの物語が描かれています。
『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』で監督を務めたJ.J.エイブラムスは「『スター・ウォーズ』の核にあるのは家族のサーガ。絶望的な事態に陥ったとき、自分が愛する人のところに即座に向かう感覚を感じることができるんだ」と表現しています。

最新作のタイトル「フォースの覚醒」にもある、物語の重要なカギとなるコトバ「フォース」。「スター・ウォーズ」シリーズにおいて、重要な要素「フォース」とは、どのようなものなのでしょう。
それはルーク・スカイウォーカーやダース・ベイダーらが使用する架空のエネルギー体なのですが、銀河の万物を司り、「ジェダイの騎士」や「シスの暗黒卿」が操る超常的な能力の源です。各個人が操るフォースの強さは先天的な要素が大きいと考えられ、その才ある者は、目には見えないフォースの流れを感じ制御して、自由に操ることができるようです。
その「フォース」は大きく2つに別れ、ルークやオビ＝ワン・ケノービらが「ジェダイの騎士」らが操る「ライトサイド（光明面）」と、ダース・ベイダーら「シスの暗黒卿」「ダーク・ジェダイ」らが操る、怒りや憎しみといった負の感情によって引き出される攻撃性に特化した「ダークサイド（暗黒面）」が存在しています。

次は、その「フォース」を操る者として登場する者たちを見てみましょう。
『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』のポスターでは、レイ、フィン、カイロ・レンがライトセーバーを操る姿が描かれています。つまり、３人共フォースを操る者なのでしょうか。それとも誰か一人がフォースに目覚めるのでしょうか。
そんなフォースを操るためには資質があるだけではダメなのです。実は、フォースを操る資質を持つ者が修行をして認められた者「ジェダイの騎士」となれます。「ジェダイ」の中でも「ダークサイド」に魅入られたものは「ダーク・ジェダイ」と呼ばれ、その中でも「シス」と呼ばれる者たちは、ダークサイドによる銀河の支配をという明確な理念を掲げ、ジェダイと対立し続けていました。
しかし、「ダークサイド」と「ライトサイド」は本質的に表裏一体で、「ダークサイド」に堕ちる「ジェダイ」も珍しくなく、アナキンつまりダース・ベイダーが良い例です。
かつてダークサイドに堕ちたダース・ベイダーのマスクを眺め、「あなたを受け継ぐ」と語るカイロ・レンが最新作では登場し、新たな悪役として注目されています。素顔をマスクに隠す謎多き彼は、一体何者なのでしょうか。そして、ヒロインのレイやストームトルーパーの脱走兵フィンらはどんな活躍を見せるのでしょうか。
ちなみに、「ジェダイ」の名称は、ルーカス監督が日本語の「時代劇」にもじったというのが一般的な説になっています。

興行された順番でいくと、ルークが主人公であるオリジナル3部作、ルークの父アナキンが主人公の新3部作。そして、今回、女性のヒロイン・レイが主人公となり、新たなる３部作の１作目が幕を開けました。
懐かしの面々が登場するとともに新たなる冒険譚の始まりにココロが踊ります。これまでずっとファンだった人はもちろん、初めて「スター・ウォーズ」と出会う世代もココロが踊るはずです。私は未だ「フォース」を感じることができません。いつ覚醒するのか待ち遠しい今日この頃です。