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ZIPPO専門店ナカムラインタビュー

【祖父と父の後姿をみて育った幼少時代】

喫煙具屋として半世紀あまりの歴史を誇り、毎年のようにZIPPO本社から要人が訪れるほどの信頼を得る公認ショップ「ZIPPO専門店ナカムラ」。

祖父から父と二代に渡って続けられてきたお店に対して、幼い時の目にはどう写っていたのか?

また何をきっかけに後を継ぐことになったのかを聞いてみた。


中村氏「もちろん継ぐことになるかとは考えてました。

でも最初はまったく違う道に行ったんですよ。学生時代に化学の勉強をしてて、その流れで就職をしていました。

別に継ぐ気がなかった訳じゃないんですけど、学校を卒業してそのまま後を継ぐっていうよりも一度外の世界を見たかったってのが本音です。

継ぐきっかけになったのは、父が入院した時ですね。

父がいない間は店が回らなくなる訳だし、どうしようか…。

と考えた時がきっかけです。

もともと学生時代にバイトでお店に立ってたんで、それなりのノウハウはあったんで。

それがちょうど就職して3年目のころでした。」


【ZIPPOの魅力について】

穏やかな口調でインタビューに答えてくれる中村氏。三代目として4年目を迎え、今後の活躍にますます注目が集まる。ZIPPOのプロとして老舗の看板を背負っていく若き三代目が考えるZIPPOの魅力とは?



中村氏「ZIPPOの魅力はいろいろありますが、1932年に誕生してからの長い歴史は魅力です。

レーガン時代の自由党のモチーフであった馬とか民主党のモチーフだった象のZIPPOなんかもあったりします。

喫煙具は印象が悪いって理由で今は生産中止になったミッキーマウスのデザインのやつなんかは、希少価値が高い分人気も高いですしね。

いまの若い人達にはないかもしれないけど、上の世代の人達にとっては古き良きアメリカに対する憧れは強かったんです。」


【ZIPPOとの付き合い方】

1932年に誕生したZIPPOは、耐風性やシンプルかつ頑丈な作りでアメリカ軍が使用したことをきっかけに一気に世の中に広まったと言われている。シンプルながらも、「どこでも、どんな状況でも点火できる器具」として人気は衰えることなく、現在も多くのユーザーを抱える。なぜそれほどまでに人々を魅了するのだろうか?



中村氏「僕は普段タバコ吸わないんですよ(笑)。

でも仕事でテイスティングなんかで使うんで持ち歩いてはいるんですけどね。

でも100円ライターじゃだめです。

いまは2005年にお店をリニューアルしたときにZIPPO社から頂いた、メッセージと名前の入ったのをずっと使ってます。

まぁZIPPOの選び方じゃないんですけど、どんなZIPPOであっても傷ついたりへコんだからってすぐに捨てたりしないでほしいんですよね。

ご存じない方も多いかも知れませんが、買っていただいた方は永久保証で修理が出来ますし、長く愛着もって使ってほしいです。

長く使っていくうちに出来る傷が味になってきますし、記念になりますから。僕自身も多く所有してる訳じゃないんですけど、子供が生まれたときにも新しいのを作りました。」


【ともに歩んできた家族の存在】

2005年に第一子が誕生し、公私とも充実の時を迎えようとしている中村氏。背中を追いかける側から、追いかけられる側へ。

代々受け継がれてきた看板を裏で支えてきた家族の存在とはいかなるものか?

そして今後の展望とは。


中村氏「代々続いてきたお店なので、自分の代で閉めちゃうってことはできないです。

でも最近は御堂筋の路上喫煙が禁止になったりして、喫煙具屋として難しい部分もあります。

自分自身はお店が半分家みたいな感覚だったし、父親は仕事してる時も家にいるときもまったく変わらない人でしたから。この場を与えてくれた両親にも感謝してますし、会社勤めしてる人よりかは背中を見てる時間は長かったです。

まぁ世間の休日が稼ぎ時で、どうしても休みがバラバラになってしまって奥さんには申し訳ないと思ってます。

子供はまだ2歳なんですけど、生まれるまでは後を継げなんて言わないでおこうと思ってました。

でもいまは俺の背中をよく見とけって思ってます(笑)。」


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